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謹賀新年2020
2020/01/01 (Wed)
あけましておめでとうございます。
早いもので2020年はリュードヴァンの醸造所が完成して10周年に当たります。そしてこの地に初めてブドウの定植をしたのが2006年のこと、振り返るとずいぶんと月日が経ったことを感じます。
当時は個人であろうと企業であろうとワイナリーを開業すること自体がハードルの高いことでした。それでも開業することを決断したのは、それまでのワイン造りの経験と実績があったからであり、また自信のワイン造りの理念を貫く為にも必要であったからです。そして想定出来ることの限りを盛り込んだ10年間の事業計画を作成し、さらにその先の20年後の着地点を見据えて開業に臨みました。
2006年当初2.7haだったブドウ畑も今では6haにまで増えました。相変わらず雨の多い日本でのブドウ栽培は手間がかかることには変わりませんが、それでも作業の機械化をすすめ、技術を必要とする人手による作業も常に効率化を追求し、今では一人当たり2haまで管理できるようになりました。
もともと日当たりの良い南向きの斜面であること、乾燥した風が絶えず吹くこと、地質なども含め、ブドウとワインの品質をつかさどる条件としては恵まれた環境であります。しかし同時に40区画にも細分化された小く歪な形状の畑であることは、長い列をなすワイン用ブドウ栽培にとって不向きであること、特に法面の管理も含めれば面積効率はさらに下がり、こればかりはどうにもならない致命的な欠陥と運命を共にしなければならないのです。
しかしこれらを想定して作成した事業計画に基づき、計画に近い実績でこの10年を歩んで来れたこと、そしてこれから10年後の世界の現実に向けて昨年より新たな計画の実行段階に入れたこと、これらはリュードヴァンを支持してくださるお客様と、有能なスタッフがあってのことだと感謝しております。
これからの10年は採算の合わないブドウ栽培から脱却すること、ワイン造りを恒久的な産業にするためにもブドウ栽培とワイン造りの両立を図ることが求められます。今年はいよいよ栽培の機械化・自動化を前提とした大規模な圃場にブドウの定植が始まります。今まで栽培してきた「十二平」のブドウ畑とは目と鼻の先、谷を挟んで西側に位置する「御堂」と呼ばれる場所になります。一枚畑で6haにも及ぶブドウ畑からは、順調ならばワインとして製品化されるのは2023年の春の予定です。品質のみならず、価格においても世界のワインと勝負できるものを目指します。
また、これまでにも毎年こつこつと定植してきた「十二平」のブドウ畑もいよいよ理論値に近い量で収穫ができるようになってきました。
この先10年後の着地点に向けて、本年から少しづつですが時には大胆に様々な変革して行く予定です。そしてこの変革は皆さまにとってもプラスとなることだと確信しております。
2020年が皆様にとってより良い一年となりますように。
本年もよろしくお願いいたします。
リュードヴァン 小山英明
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