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Chardonnay2014

2015/05/13 (Wed)

4月いっぱいかけて2015年の苗木の定植が終わりました。
今年も大変多くのボランティアの皆様の協力を得ておよそ2000本強の苗木の定植を行いました。これでリュードヴァンの自社農園の管理面積は5.3ha。

定植した品種はシャルドネ、ピノ・ノワール、カベルネ・フラン、そしてタナ。定植した面積は約0.9ha、その約半数がシャルドネです。2006年にこの地で初めて定植をしたのもシャルドネ。当初0.8ha程だったシャルドネの畑も2010年、2013年と少しづつ面積を拡張し今年で1.7ha程となりました。

リュードヴァンと言えばソーヴィニヨン・ブランを連想される方も多いと思いますが、実は当社の基本と言えば、シャルドネ、しかも樽を使用しないシャブリスタイル。いわゆるスッピンのシャルドネなのです。土地の個性を鏡のように写し出すシャルドネ、東御市祢津地区、リュードヴァンの葡萄畑を素直に表現したワインです。

4月の苗木の定植作業の合間を縫って、2014ヴィンテージの瓶詰めを行いました。

Rue de Vin Chardonnay 2014
是非、大ぶりのグラスで香りを楽しんでください。

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週末の苗木の定植に来て下さるお客様に間に合うように、瓶詰め作業を行いました。

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リュードヴァンのワインはなで肩のブルゴーニュ瓶。それはシャブリスタイルのシャルドネが全ての基本だからなのです。

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瓶詰め中は甘い香りに包まれます。いつも通り、うっとりする香りは2014ヴィンテージでも健在です。

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ゆっくり、じっくり、ワインを味わって頂きたい。だから抜栓もソムリエナイフで丁寧にコルクを抜いて、コルクの香りを嗅いで健全さを確認して…。そんな一連の作法もワインを楽しむ大切な要素の一つ。

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醸造所の室温は自然任せ。だから冬のタンク内の品温は0℃近辺、信州の冬の寒さがきれいにオリを沈殿させます。そしてシュールリーを終えオリ引きを済ませれば、そのまま瓶詰をするだけです。しかし瓶詰め後のワインは温度・湿度とも一定にコントロールされたセラーで保管されます

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製品化作業。まずはブルーの蝋で封をします。

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そして刻印を押して改ざん防止。

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ラベル貼り。

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ラベルの色は日本の伝統色の「憲法色」。シャルドネの凛とした味わいと、冬のモノトーンのこの地域の風景をイメージしたものです。

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今年のシャルドネの苗木の定植の様子。その昔は水田だった区画ですが、昨年までは5段の段々畑として管理していた畑の石垣を崩し、一枚の畑としてなだらかに均して、当社では最も長い一列120mもの葡萄畑に改良しました。

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定植した苗木と共に、いつものように記念撮影。順調に成長しますように。

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今年最後の定植作業のお客様。

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ひと月に渡る苗木の定植作業、参加してくださった皆様、そして残念ながら天候に恵まれず参加できなかった皆様へ、今年もありがとうございました。来年もまた是非一緒に定植作業をしましょう。

 

2015年5月13日
手前が2006年定植のシャルドネの樹。そして青い屋根の向う側が今年定植したシャルドネたち。

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今年植えた苗木、弱々しくも何とか順調に芽吹いています。

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10年目を迎えたシャルドネの芽吹き。茎の太さと言いさすがに安定感があります。

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合計1.7haと大幅に拡張したシャルドネの畑ですが、2013年に定植した苗木はいよいよ今年から本領を発揮します。
3年目、こちらが2013年に定植した畑の一つ。

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3年目を迎えると、初めてTの字型にワイヤーに沿って枝を誘引できます。樹齢的にも芽数が最も多く密集しています。

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一枝に二房づつ、順調に花芽が付いています。収穫までの5ヶ月間を順調に育ち、豊作となることを祈ります。

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着々と栽培面積を増やしてきたシャルドネですが、シャブリスタイルに加え、2013年からは樽醗酵・樽熟成のコリーヌ・ドール。そして、リュードヴァン・ヴァン・ムスーへとシャルドネの用途が増加しています。

こちらが昨年発売された、小樽による醗酵・熟成をしたシャルドネ・コリーヌ・ドール。
リッチな香りと味わいが特徴。

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リュードヴァン・ヴァン・ムスーにもシャルドネが使われています。左がシャルドネベースの白。右のピノ・ノワールベースのロゼにもシャルドネは重要な役割をしています

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美しい葡萄畑、そして夢のあるワイン造り。
ここからは、シャルドネの畑の増加の話題から少々話を発展させて、当社が着々と自社農園を増やしてきた理由と、その取り巻く環境に付いて思うことを。少々堅苦しい話かもしれませんが・・・。

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2015年現在、栽培管理面積、5.3ha。当社は通常規模のワイナリー(ワイン特区として開業しているものでない)としては最少の部類に入るワイナリーです。そしてこの規模でこれだけの管理面積を有するのは国内では異例のことです。

本来ワインを造るということはその土地の葡萄を使用して、その土地で葡萄を仕込みワインを造るということ。この土地・この地域から購入してこれる葡萄が無い限り、自前で葡萄を栽培せざるを得ないのです。いっけん簡単で当たり前のようなことですが、自前で葡萄を栽培し栽培面積を増やすということは人を投入するということ。即ち人件費が比例して増えるということです。このことは常に会社経営をする上での大きな問題となります。

今この土地で葡萄を栽培し醸造する限り、製造コストは常に高く付き、プレミアムワインとして成立することがワイナリーとして存続する条件なのです。幸いにも当社のワインは価格相応の品質が実現でき、また価値を見出してくださるお客様に支えられて事業として成立しております。

しかし、ワイン特区による参入のしやすさから、小規模経営のワイナリーが増加しようとしています。皆基本はこの地で作った葡萄から、この地でワインを造りたいはずです。実は小規模による「生産量=収入」の少なさから、何らかの副収入なくしては経営が難しいのが特区によるワイン産業なのです。

小さいながらも当社は会社組織として活動することで、経営面積を増やし効率化とプレミアム化を図ることで成り立っておりますが、今後参入してくるワイナリーが本来あるべき姿でない、他地域からの原料供給に依存しなくてはならなくなることや、輸入原料に頼った経営にならないような対策をとってゆく必要があります。

長野県では今、行政が主導してワイン産業を後押ししてくれています。それは当社が葡萄畑を始めた10年前には、ほとんどこれといった協力が無かった当時と比較して、はるかにありがたい状態です。しかし新規参入者へ夢を助長する前に、海外の先進地においては当然不正とみなされるようなことを、しなくても良い環境やルールの整備を押し進めて行く必要があります。

一方で他地域の原料や輸入ワインに依存して、その陰で少量の自社農園でワイナリーを気取ることが、少なからぬ現在の日本ワインの現状でもあります。長野県が、東信地区が、東御市が、ワイン先進地であるからには当然解決してゆかなくてはならない問題なのです。