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GWの営業と、4月までの苗木の定植の模様など。

2016/05/04 (Wed)

先月ご案内をさせていただいた2016年苗木の定植作業ですが、
今年もたくさんの皆さまと一緒に作業ができ、無事に定植を完了いたしました。

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順調ならば、2018年の秋には収穫の予定です。この次は収穫作業でまたお会いしましょう。ありがとうございました。

さて、5月に入りました。今年の長いGWもいよいよ後半です。
GWのカフェレストラン・リュードヴァンは8日()の最終日まで、休まず営業しております。

営業日:4月29日~5月8日
時間:10:00~17:00

ワインとの相性を考えた料理が魅力です。マカロンやカヌレなどのデセールなど、ご用意しております。
また、グラスワインも蔵元ならではの定価にて(500円/杯~)ご提供させていただいております。
シードルも期間限定、サーバーからの大サービス!です。
今、ワイナリーのある標高740m~840m付近では、葡萄の芽吹きもちらほらと始まりました。
冬のモノトーンの世界から辺りの山々も緑が芽吹き、様々な萌黄色の淡いモザイク模様が美しい季節です。

たくさんのお客様のご来店をお待ちしております。

カフェレストラン・リュードヴァン。20160430-_RDV1809-k5-28

ワインとの美味しい組合せが楽しいアラカルトメニユーは勿論、バランスよく楽しめるワンプレートもご用意しております。

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GW期間限定、シードルサーバーからのサービスもございます。20160430-_RDV1803-k5-27

デザートも全て手作りでご用意しております。

春らしい色調のマカロン。20160415-_RDV1544-k5-26

ボルドーの伝統菓子、カヌレ。20160415-_RDV1535-k5-26

 

ここからは、 先月の作業の様子。

苗木の定植の模様。
シャルドネの定植。20160410-_RDV1418-k5-26

手前の太い幹は2006年に初めて植えたシャルドネです。今年は隣接した区画に新たに植えることができて、従来70mほどだった列長が100mにまで延びました。20160410-_RDV1412-k5-28

 

そして昨年同様、試験栽培区画には、ガメイとカベルネ・フランを定植。
カベルネ・フランは昨年植えたタナと共に、リュードヴァンのボルドースタイルワイン、「ドゥー・ローブ・ヴィオレット」の新たなブレンドの可能性を、そしてガメイは赤ワインのテーブルワインとしての可能性を模索する為に定植。どちらも結果が出るのは早くてあと2年ほどです。楽しみですね。

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そして今年最後の定植作業はピノ・ノワール。昨年植え残った個所に200本ほどを定植。

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残り最後の列。
今年は全般的に天候に恵まれ、気持ち良く作業がはかどりました。

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そしていつものように、山の上のメルロの区画でピクニックです。

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この日のカフェレストラン・リュードヴァンのランチボックス。

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外で飲むワインやシードルもまた格別です。

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葡萄畑一面を覆うタンポポ。これから一斉に幻想的な綿毛の世界が訪れます。

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定植や収穫期以外でも、是非ピクニックにいらしてください。

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そして、苗木の定植の合間を縫って、シードルの瓶詰め作業。
こちらは、ポム・ドール。新たに375mlのハーフサイズの瓶詰めを行いました。
これから瓶内二次醗酵、そしておよそ1年間の瓶内熟成を経て、来年の今頃には商品となる予定です。

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一日作業で1800リットル程を瓶詰めします。残業ご苦労様でした。
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奥に見える2本の2000リットルタンクにはまだまだシードルの原酒で満たされています。
葡萄畑では芽吹きが始まりその後の本格的な葡萄の枝葉の成長との追いかけっこが始まるまで、5月中旬頃までには全てのシードルの瓶詰めを終了する予定です。20160428-_RDV1752-k5-26

 

そして先日、GW前半の出来事。
4月29日は毎年行われる祢津(ねつ)東町歌舞伎公演の様子。

地元の東町歌舞伎保存会による公演です。年によっては桜吹雪が舞う時もあるのですが、今年は春の訪れが早く、新緑の中での公演となりました。

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自然の地形を利用した円形劇場。人力による回り舞台。文化14年1817年の建立だそうです。

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今年の演目は「絵本太功記十段目。尼ヶ崎閑居の段」。

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舞台があるのはリュードヴァンの葡萄畑の稜線を下って、稜線と集落の接する所。

リュードヴァンの葡萄畑で作業をしていると、降り注ぐ陽の光と、爽やかな上昇気流、見晴らしの良さ、いろいろと理由は有るのでしょうが、気の流れとでも言うのでしょうか、人も自然の一部に戻れるような何とも言えない心地よさを感じます。

真北に望む烏帽子岳からはいくつもの稜線が枝分かれし、やがてひとつの稜線がリュードヴァンの葡萄畑を通り、この禰津の地の集落とぶつかります。
きっと、先人たちはこの何とも言えない心地よい気の流れの様なものを感じ取って、この地に神社を奉り、歌舞伎舞台を建立したのではないかと思いをめぐらせてしまいます。 20160429-_RDV1779-k5-26

この日、無料で配られていた祢津煎餅。香ばしくてとても美味しいです。
昭和元年から昭和40年代初めまで存在した、幻の地元の煎餅。無料で振る舞われていました。
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禰津煎餅の図柄は祢津出身の水彩画家、丸山晩霞のものです。20160429-_RDV1775-k5-26

人々の暮らしの中に、受け継がれてきた地元の歌舞伎。
そして、私たちリュードヴァンはこの地で葡萄を作り、この地でワインを造り、この地でワインを飲み、当たり前のように生活をしてゆく、そんな環境がRue de Vinという一本の通りから始まりますように…。との思いがあります。
しかしこの思いを実現するということは、この地で受け継がれてきた歌舞伎と同じように、ワインが人々の生活であり文化にまで成長しなくてはならないということ。

平安期の頃からの歴史の残る祢津の地。長く人々が暮らし、たくさんの文化を築いてきたことがうかがえる地です。
しかし、いつの時代も人の営みの中で文化は栄えては衰退を繰り返して行きます。近年では養蚕に始まり、リンゴ栽培に移行し…。そしていまリュードヴァンの葡萄畑が始まり10年が過ぎたところです。
時代と共に人々の暮らしや価値観は移り変わってゆきますが、その中から受け継がれ、新しい時代の変化に対応しながらも残ってゆくもの。それはちょっとやそっとのことでは揺るがない、大切な何かが根底にあるということ。
この先、時代がどのような変化をたどろうとも、歴史あるこの祢津の地にワインが人々の暮らしの中に、心の中に大切に受け継がれて行けるもになりますように。
そんな世界の実現を目指して、これからもリュードヴァンは活動してゆきます。