7月半ば、梅雨明けの葡萄畑。
久しぶりにこれぞ梅雨明けと宣言したくなるような青空と夏らしい白い雲に葡萄畑の緑が映えます。
数日前までは葡萄も人も、 しとしとと降る雨に耐え、
静かに開花し、見守り、作業を続けて来ました。
葡萄の生育の早さは驚異的で一刻も早く、蔓を伸ばし葉を広げ、開花、結実を済ませて本来の目的である葡萄果を充実させる為の条件を整えて行きます。
とにかくこの驚異的な成長スピードに取り残されないように、全力で葡萄畑の管理を進めて行きます。
またちょうどその頃、ワイナリーではフランスから長い船旅を経てシャンパン壜が到着しました。
スパークリングワインの構想はリュードヴァンが設立されるよりも前のこと、2004年頃から幾つかの試作を繰り返しようやく本番、壜詰めまでたどり着くことができました。
勿論、セパージュは シャルドネと、ピノ・ノワール。
豊富で上質な酸味を持つこの地のシャルドネと、しっかりとした骨格を表現してくれるピノ・ノワール。
こちらは2011年に収穫されたシャルドネと、
ピノ・ノワール。
果汁の状態。 その後の醗酵も良好でした。
そしてもう一つのキュべは、凶作に泣いた2010年のシャルドネ。
スティルワインとしては欠番となった2010年ですが、スパークリングワインのベースとして重要な役割を果たしてくれています。
それぞれのキュべを最適な割合でブレンドし味わいを調整します。
そしていよいよ構想から8年、スパークリングワインの壜詰めを行いまいした。
使用する壜はスタンダードなシャンパン壜より径が太く、ネックが長くスタイリッシュなもの。
壜詰め後、壜内二次醗酵を経て、しばしセラーで眠ります。
数ヵ月後、酵母の旨味がじっくりと溶け込んだ頃、ルミアージュ、そしてデゴルジュマンという濁りを取り除く工程に移され、コルク打栓をし、ワイヤーで固定されて初めて製品となるのです。
そしてこれからも毎年、熟成やブレンドの加減を模索しながら、リュードヴァンオリジナルの味わいを追求して行きます。
梅雨明けの日のシャルドネの模様。
Rue de Vin Chardonnay リュードヴァンのワインのスタイルの基本はこのシャルドネ。
ファーストヴィンテージとなるChardonnay 2007、そして2008、2009、2011と全てフランスの偉大な白ワイン、シャブリを連想させる伝統的なスタイルで仕上げを行いました。
勿論、今後もこのスタイルは基本であり、継続して行きます。
現在シャルドネの作付面積はちょうど1.0ha程、今年の冬にはまた雑木林と化したかつてのリンゴ畑を整備し、来年、再来年とさらに作付面積を増やしてゆく予定です。そして収量の増加が見込めるようになれば、コート・ドールに代表される樽醗酵のスタイルや、スパークリング専用のキュヴェ等へと用途が広がって行きます。
そしてこちらは同じく梅雨明け宣言の日のピノ・ノワールの様子
既に小ぶりで粒の凝縮した、いかにもピノ・ノワールらしい形状を見せています。
ピノ・ノワールの畑の面積は現在0.7ha程、2008年、2009年、2011年とクローンを変えながら苗木を定植しています。
そしてようやく昨年は単一で仕込みができるだけの収量が確保できました。選択した土地と苗木の性質からか、栽培の結果がでるまでに少々時間がかかっています。
スパークリング用に一樽ほどと、赤ワイン用にもちょうど一樽。
こちらは現在、樽熟成中の Pinot Noir 2011 です。
はたしてどんなワインとなるのやら。いずれ時間が答えを出してくれます。
シャルドネと、ピノ・ノワール。この共にブルゴーニュの偉大な品種は今後リュードヴァンのワインの可能性と世界観を広げてくれるでしょう。
勿論、従来のラインナップ、ソーヴィニヨン・ブランも品質のみならず、生産量の増加も見込めるようになります。そしてまた、この秋にはもう一つ待望のカベルネ・ソーヴィニヨン&メルロも登場する予定です。
2011年に定植したピノ・ノワールの区画の草刈を終えて、
空には夕日に照らされながらダイナミックに雲が湧きあがり、いよいよ本格的な夏の到来を予感させます。葡萄達はこれからさらに実を肥大化させ、8月後半にはヴェレゾンを迎え、9月の末には収穫の季節がやってきます。
これからは来たるべき収穫の日まで、いかに葡萄の房を守って行けるかが僕らの仕事となります。引き続き病害虫の対策と、枝葉の管理を行き届かせること、そして9月に入れば害獣の対策をし、腐敗果の除去・・・etc
これからが夏本番、人も葡萄も暑さに耐えながら、全てが喜びに代わる収穫の日に向かって頑張ります。
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Cafe Rue de Vin (カフェ・リュードヴァン)
土曜・日曜のみ営業
AM10:00~PM5:00
〒389-0506 長野県東御市祢津405
Tel : 0268-71-5973
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オオムラサキの季節
㈱リュードヴァン
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